「本物のモデナ産バルサミコ酢のおいしさを伝えたい！」ヴァルヴェッロの伝統と革新への挑戦

2021年４月、オーガニック認証付のモデナ産バルサミコ酢『ヴァルヴェッロ』が日本初上陸。当時、「え？桁を間違えていませんか？」と問合せをくださるお客さまもいらっしゃるほどの高い品質と買い求めしやすい価格はセンセーショナルでした！

税抜398円～498円（税込430円～538円）の日常使いしやすい価格が魅力です

VARVELLO（ヴァルヴェッロ）はイタリア・トリノで1921年に創業した約100年続く老舗企業です。しかしながら、イタリアの長い歴史で培われてきたバルサミコ業界では比較的新しい企業といいます。

今回はバルサミコ酢を作っているエミリア・ロマーニャ州モデナにある工場と、伝統的な製法を守るこの地域に取材に行ってまいりました（取材2022年8月）

エミリア=ロマーニャ州にあるヴァルヴェッロ社工場

モデナ産バルサミコ酢とは？

店頭でこのマークを見たことがありますか？

（左）IGP認証マーク：イタリア語のIndicazione Geografica Protetta（保護指定地域表示あるいは地理的表示保護と訳されます）の略語、（右）DOP認証マークDenominazione di Origine Protetta（保護指定原産地表示あるいは原産地名称保護）

これらはEU（欧州連合）が定める基準をクリアした優良な製品だと認める「ご当地生産物」を意味します。（※ワインであれば国ごとに別の基準が設けられています。イタリアではDOC,DOCG。フランスではAOCなど）

「IGP」「DOP」として認定を受けるには、その生産地域、生産国、EUの順で審査に通らなければならず、認定後も、誰が、いつ、どこで作っているのかを原料にまでさかのぼって証明する必要があります。

「IGP」が州のようなやや広い地域の特産品認証であるのに対し、「DOP」はそれよりも狭い町や村の特産品であることを証明するマークを意味します。
現在、ビオセボンで販売されている「ヴァルヴェッロ　モデナ産有機バルサミコ酢(IGP認証)」は、厳しい審査を経たのち、モデナ地域産と認定を受けはるばる日本までやってきています。

周辺にはぶどう畑が広がっています

今では世界中に広まり親しまれているバルサミコ酢ですが、実は北イタリアのモデナ地区とレッジョ地区で作られたものだけが「バルサミコ」と名乗れます。バルサミコに関する法律があり、定義にあったものでなければ厳密には呼べません。

モデナ産と名乗っている理由がわかったところで、モデナ産の伝統製法について紐解いてみましょう。

最古のバルサミコ製造ブランドさんへ行ってみた

アチェタイア・ロセッティ社（Acetaia Rossetti）

バルサミコの伝統を維持するには、地域での繋がりや助け合いが必須です。ヴァルヴェッロでは世界中のたくさんのお客さまにモデナ産バルサミコのすばらしさを伝えるため最新のテクノロジーによる大量生産で商品をお届けしています。

一方で、伝統製法を保存する地域の維持活動にも熱心に取り組んでいらっしゃいます。今回は、1750年から受け継がれているモデナ最古の樽を持つ企業「アチェタイア・ロセッティ社（Acetaia Rossetti）」へお邪魔してきました。

なんと約270年前のバルサミコ酢。ナポレオン時代より前に作られています

ワインビネガーなどを混ぜない伝統製法で、純度100％のバルサミコを完全手作りしています。製造に最低12年以上、熟成度の高いものは24年以上寝かせるので、年間で製造できるのはおよそ500本のみ。熟成度が上がるにつれ水分が抜けていき、そのたびに樽を小さく移し替えていきます。たいへん貴重な年代物や、昔ながらの手作りの過程を教えていただきました。