ヴィーガン(*1)の方に召し上がっていただけるおいしいケーキをご用意。クリスマスケーキをつくった工場で、そのこだわりを聞きました。
チャレンジしたかったのは、ヴィーガンもオーガニックも、当たり前においしいこと。
ハロウィンが過ぎると、街はすっかりクリスマスムードですね。ビオセボンでも、11月1日からクリスマスケーキの予約が開始になります!
なかでも、まだまだ市販品では珍しいヴィーガンのお菓子やケーキを作る横浜の「ガトー・ド・ボワイヤージュ」さんに、ヴィーガンのお菓子づくりを始めるようになったきっかけと、今年のクリスマスケーキのポイントを教えてもらいました。
ガトー・ド・ボワイヤージュは昨年もビオセボンでヴィーガンの「豆乳クリームクリスマスケーキ」を作ってくれました。今年は、昨年のケーキをもとにして、より濃厚な味わいのココナッツクリームを使用。リッチな食感のヴィーガンケーキにチャレンジしました。一体、どんな工夫をされたんでしょうか?
ガトー・ド・ボワイヤージュ 代表の吉田三喜雄さんと、息子の吉田翔さんが、工場を案内しながら教えてくれました。
ガトー・ド・ボワイヤージュさんは、いつもはバターや卵・乳を使った焼き菓子やケーキを作りながら、ビオセボンのためにオーガニック原料を使ったり、ヴィーガンのスイーツも作られています。
「学生時代、私がフランスで学んでいたこともあって、ビオセボンのことは知っていました。ある時テレビでそのビオセボンが日本に上陸すると知って、もともとオーガニック・ヴィーガンを視野に入れていた息子の名前で『サプライヤー募集』のページから応募して、お取引をさせてもらうようになったんです」と三喜雄さん。
動物性の素材を一切使っていないチョコチップクッキーやブールドネージュをはじめとしたガトー・ド・ボワイヤージュさんのスイーツを、ビオセボンで手に取った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
工場の施設は普段のお菓子づくりを午後からにして、午前にオーガニックのお菓子をつくるなど時間を区別して、もともとある設備を活かしながらオーガニックのお菓子づくりをしているそう。
将来的には有機JASを取得予定の試作室も設置予定で、ヴィーガンやオーガニックにさらに力を入れる予定なんだそうですよ。
一部のお菓子づくりをオーガニックに切り替えるって、そうは言っても手間やお金がかかって、大変なのではないでしょうか?三喜雄さんに聞くと、「そう。その『オーガニックは高い』とか、『ヴィーガンは味が良くない』というのを覆したくて挑戦してみようと思ったんですよ」と語ります。
選択肢が広がれば、ヴィーガンの方とそうでない方も、同じ「おいしい」を共有できる
三喜雄さんと同じく、翔さんも海外で学んだ経験のある人物。「高校から海外で学んで、大学を卒業後にチョコレートの発祥地だと言われるスペインでお菓子の学校に通いました。その後、バルセロナにあるお店で1年半修業させてもらったんです」。
パティシエとして修行しながら、世界のオーガニック・ヴィーガン事情を見てきた翔さんは、オーガニックやヴィーガンが「当たり前」に息づいている様子を実感したんだそうです。
「色々な食文化が共存している海外では、オーガニックやヴィーガンが特別なことではなく、いろいろな『食の選択肢』のひとつとしてあることがよくわかりました。ヴィーガンの方とそうでない方が、同じレストランで普通にテーブルを囲んで楽しく食事ができることが素晴らしいなと思って。日本でもこういったことができたらいいのになと思っていました」
「ドイツやスペインのヴィーガン食材を食べた時に、日本のものづくりの細やかさやガトー・ド・ボワイヤージュのおいしさやこだわりがあれば、ヴィーガンをもっとアップデートできるんじゃないかと思ったんです」と翔さん。
三喜雄さんも「今は、コンビニで十分おいしいケーキが買えますよね。そんな時代にお菓子づくりでできる新しい価値は、なんだろう?と思った時に、ヴィーガンやオーガニックで『当たり前においしいもの』をつくるということは、これから必要とされることかもしれないと思って、挑戦してみようと思ったんです」と語ってくれました。
昨年のクリスマスケーキがおいしくアップデート。こだわりのポイントは?
それでは、今年のクリスマスケーキの出来栄えは、どんな感じなんでしょうか?
「今回は、クリームやスポンジが重くなりすぎないようにミキシングの時間を長くして、生地のきめ細かさにこだわりました。クリームは豆乳ではなく、ココナッツクリームに変更。ココナッツミルクを使って、濃厚なココナッツクリームを自作しました」
ということで、取材後、ケーキを1ピースいただきました。「まず、『おいしい』が先に来て、後からヴィーガンだったと気づくようなお菓子づくりがしたいです」という三喜雄さんの言葉どおり、ずっしりとしたクリームは、少し固めの食感で昔懐かしいレトロな味わい!「ヴィーガンだから」というエクスキューズはまったく感じない、おいしいケーキでした。
「僕たちはおじいちゃんの代、戦後まもなくから洋菓子をつくってきました。だから、オーガニックやヴィーガンが善、これまでのお菓子づくりが悪と否定することはせず、良い素材を使って買う人の選択肢を増やすものづくりができればいいと思っています」と翔さん。
最後に、ガトー・ド・ボワイヤージュさんの「チャレンジ」のゴールを翔さんに伺いました。
「最終的な目標は、大人も子どもも、人種も食のハードルも超えてみんなが一つになってケーキを笑顔で食べられるような世の中にすることです。ケーキの横には、いつも笑顔があってほしいですから」
ポリシーや健康上の理由など、オーガニック・ヴィーガン食を食べるきっかけは人それぞれ。でも、最後には「おいしい」という気持ちで楽しく食卓を囲めるなんて素敵な未来ですよね!ビオセボンも、そんな未来づくりのお手伝いができたらと思いました。
ご協力いただいた方
株式会社ガトー・ド・ボワイヤージュ 様
(*1)ヴィーガンとは、野菜を中心とした食生活で、動物性の商品をつかわないライフスタイル。
※写真はイメージです。
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